【令和8年】調剤基本料の完全解説|区分・施設基準・加算・疑義解釈まとめ

📌 令和8年(2026年)6月1日施行の最新点数に対応。施設基準・算定要件・疑義解釈(H28〜R6)を網羅した完全解説です。

目次

調剤基本料とは

調剤基本料は処方箋受付1回につき算定する基本点数です。薬局の規模・集中率・グループ規模によって区分(1〜3ハ・特別A・B)が決まり、地域支援加算・在宅加算など全ての加算の算定土台になります。

令和8年6月1日施行(薬価改定は4月1日、調剤報酬は6月1日から)

【2024年→2026年】全区分 点数一覧

区分2024年(R6)2026年(R8)増減主な対象薬局
調剤基本料145点47点+2点一般的な調剤薬局(大多数)
調剤基本料229点30点+1点集中率高め・受付回数多め
調剤基本料3イ24点25点+1点中規模チェーン(グループ3.5万〜40万回)
調剤基本料3ロ19点20点+1点大手チェーン(グループ40万回超・300店以上)
調剤基本料3ハ35点37点+2点大手チェーンで集中率が低い薬局
特別調剤基本料A5点5点変更なし敷地内薬局
特別調剤基本料B3点3点変更なし施設基準未届出薬局
出典:厚生労働省「別紙1-3 調剤報酬点数表 改正前後比較」(令和8年3月)

各区分の施設基準・算定要件(詳細)

調剤基本料1(47点)

調剤基本料2・3・特別調剤基本料のいずれにも該当しない保険薬局が算定します。施設基準の届出が必要(様式84)。全国の保険薬局の大多数が該当します。

⚠️ 注1ただし書きの特例(医療資源の少ない地域):
特別調剤基本料の施設基準に該当する薬局でも、以下の全条件を満たす場合は届出により調剤基本料1を算定できます

  • 「医療を提供しているが、医療資源の少ない地域」(中学校区単位で規定)に所在
  • 当該中学校区内の保険医療機関(歯科のみを除く)の許可病床数が200床未満かつ10以下
  • 処方箋受付回数が1月に2,500回以下

調剤基本料2(30点)|集中率・受付回数・医療モール

以下のア・イのいずれかに該当する保険薬局が対象です。

ア:集中率・受付回数ベースの基準

パターン集中率の条件受付回数の条件
(イ)上位3医療機関の合計集中率が70%超4,000回超
(ロ)特定医療機関への集中率が85%超2,000回超
(ハ)特定医療機関への集中率が95%超1,800回超

イ:特定医療機関への処方箋受付回数ベースの基準(医療モール対応:2024年新設)

パターン条件
(イ)特定の保険医療機関への処方箋受付回数(医療モール内の全医療機関の処方箋を合算)が月4,000回超
(ロ)同一グループかつ集中率が最も高い医療機関が同一である他薬局の処方箋受付回数を合算した数が月4,000回超

💡 医療モール対応について(2024年新設・2026年継続):
同一区画内に複数医療機関がある「医療モール型」の薬局でも、個別の集中率が低くても処方箋を合算して判定されます。各医療機関への集中率は低くても、合計で月4,000回超であれば調剤基本料2の対象となります。

調剤基本料3イ(25点)|中規模チェーン

パターングループ受付回数追加要件(いずれか)
35,000回超〜40,000回以下①集中率95%超 または ②特定医療機関との不動産賃貸借関係あり
40,000回超〜400,000回以下①集中率85%超 または ②特定医療機関との不動産賃貸借関係あり

調剤基本料3ロ(20点)|大手チェーン

パターングループ規模追加要件(いずれか)
グループ受付回数月400,000回超①集中率85%超 または ②不動産賃貸借関係あり
グループ薬局数300店以上①集中率85%超 または ②不動産賃貸借関係あり

調剤基本料3ハ(37点)|大手チェーンで集中率低め

パターングループ規模集中率条件
グループ受付回数月400,000回超集中率85%以下(不動産関係なし)
グループ薬局数300店以上集中率85%以下(不動産関係なし)

3ハはグループ規模は大きいものの、特定医療機関への依存度が低い薬局が対象。3ロより高い点数(37点vs20点)が設定されており、独立した調剤業務を行う大手チェーン店への配慮があります。

特別調剤基本料A(5点)|敷地内薬局

要件:保険医療機関と不動産取引等「特別な関係」を有し、かつ処方箋集中率が50%超の保険薬局(ただし、同一建物内に診療所が所在する場合を除く)。

「特別な関係」とは以下のいずれかを指します:

  1. 保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある
  2. 保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して開局している
  3. 保険医療機関に対して当該薬局が所有する会議室等の設備を貸与している
  4. 保険医療機関から開局時期の指定を受けて開局した

⚠️ 特別調剤基本料Aを算定する薬局は、各種加算がそれぞれの所定点数の10分の1(100分の10)に制限されます。例:地域支援・医薬品供給対応体制加算27点→2点。

特別調剤基本料B(3点)|施設基準未届出

地方厚生(支)局長に対して、調剤基本料の施設基準に係る届出を行っていない保険薬局が算定します(注2)。

注4:調剤基本料の50%減算(所定点数の100分の50)

以下のいずれかに該当する保険薬局は、所定点数の50/100に相当する点数で算定します(月600回以下の薬局は除く)。

  1. 医療用医薬品の取引価格の妥結率が50%以下であること
  2. 医療用医薬品の妥結率・取引状況・流通改善取組状況について、地方厚生(支)局長に報告していないこと
  3. 薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的業務を1年間実施していないこと(月処方箋受付600回超の薬局のみ対象)

処方箋受付回数の取り扱い

同日に複数の処方箋を受け付けた場合のカウントルール

同一患者から同一日に複数の処方箋を受け付けた場合の取り扱いは以下のとおりです。

受付1回としてカウントする場合

  • 同一保険医療機関の同一医師が交付した複数の処方箋
  • 同一の保険医療機関で一連の診療行為に基づいて交付された処方箋

別受付(2回以上)としてカウントする場合

  • 同一医療機関でも、歯科以外の処方箋と歯科の処方箋が交付された場合(例:A総合病院の内科と歯科→受付2回)
  • 複数の保険医療機関から交付された同一患者の処方箋を同時にまとめて受け付けた場合

⚠️ 複数医療機関の処方箋を同時に受け付けた場合、1回目は所定点数、2回目以降は所定点数の80/100(小数点以下第1位四捨五入)を算定します。
※「同時に」とは文字どおり同時であり、同日の別タイミングでの受け付けは含みません(R2疑義解釈 問2)。

実績判定期間と適用期間

ケース実績を見る期間適用される期間
通常前年5月1日〜当年4月30日当年6月1日〜翌年5月31日
前年5月1日〜当年1月31日の間に新規指定指定月の翌月1日〜当年4月末日当年6月1日〜翌年5月31日
当年2月1日以降に新規指定指定月の翌月1日〜3か月間その3か月の最終月の翌々月1日〜翌年5月31日
実績判定中は原則として調剤基本料1として取り扱う(特別調剤基本料・調剤基本料3イ・ロ・ハ相当の薬局を除く)

受付回数に含めない処方箋

以下の処方箋は、調剤基本料の区分判定にかかる受付回数の計算に含めません。

  • 薬剤調製料の時間外加算・休日加算・深夜加算・夜間・休日等加算を算定した処方箋
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料・在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料・在宅患者緊急時等共同指導料の基となる調剤に係る処方箋(単一建物診療患者が1人の場合は含める
  • 居宅療養管理指導費・介護予防居宅療養管理指導費の基となる調剤に係る処方箋(単一建物居住者が1人の場合は含める
  • オンライン服薬指導を行った場合の処方箋
  • 同一グループの保険薬局の勤務者(役員・間接部門含む常勤・非常勤全て)とその同居または生計を一にする家族の処方箋

2026年 加算一覧

地域支援・医薬品供給対応体制加算(注5)|2026年大幅改定

2026年区分2026年点数対応する2024年区分2024年点数主な要件概要
加算1(新設)27点医薬品安定供給体制あり+後発品8.5割以上
加算259点地域支援体制加算132点調剤基本料1+加算1要件+地域医療貢献十分な体制
加算367点地域支援体制加算240点加算2要件全て+地域医療貢献の相当な実績
加算437点地域支援体制加算310点調剤基本料2以下薬局向け(体制あり)
加算5(新設)59点調剤基本料2以下薬局向け(体制+実績あり)
地域支援体制加算432点廃止
加算2・3は調剤基本料1算定薬局のみ対象。特別調剤基本料A算定薬局では各点数の100分の10に相当する点数。

📌 地域支援・医薬品供給対応体制加算(旧:地域支援体制加算)の共通施設基準に含まれる主な要件:
・OTC薬48薬効群の品目を常備していること(備蓄必須)
・たばこ・喫煙器具を販売していないこと
・休日・夜間を含む開局時間外でも調剤・在宅業務に対応できる体制(年1回の輪番参加では不可)
・緊急避妊薬を備蓄し、相談に適切に応需・対応できる体制
・地域の行政機関または薬剤師会等を通じて対応体制を周知すること

連携強化加算(5点)|変更なし

災害・新興感染症における対応可能体制を持つ薬局への加算。2026年も5点で据え置き。改正感染症法に基づく第二種協定指定医療機関としての指定体制も周知要件に含まれます。

バイオ後続品調剤体制加算(50点)|2026年新設

バイオ後続品(インスリン製剤を除く)の調剤に関する体制を評価する新設加算。後発医薬品調剤体制加算の廃止に伴う代替的な位置づけです。

  • バイオ後続品(インスリン製剤除く)を調剤した場合に算定
  • 特別調剤基本料A算定薬局:100分の10(5点)

在宅薬学総合体制加算(改定)

区分2024年2026年対象患者
在宅薬学総合体制加算115点30点(倍増)在宅患者(全般)
在宅薬学総合体制加算2(新設)100点(単一建物1人)/50点(その他)単一建物診療患者への訪問薬剤管理等

在宅薬学総合体制加算2の施設基準:無菌製剤処理のための無菌室・クリーンベンチ・安全キャビネットを備えていること(他の薬局施設の共同利用が確保されている場合も可)。

電子的調剤情報連携体制整備加算(8点)|旧・医療DX推進体制整備加算から一本化

2024年改定の「医療DX推進体制整備加算」(3段階・10点/8点/6点)は廃止され、2026年からは「電子的調剤情報連携体制整備加算」(8点・一律、患者1人につき月1回)に一本化されました。

主な施設基準:電子処方箋を受け付けて調剤結果を電子処方箋管理サービスに登録する体制、同サービスの重複投薬等チェック機能を用いる体制、電子カルテ情報共有サービスの導入、マイナ保険証利用率30%以上など。

2026年 減算一覧

門前薬局等立地依存減算(−15点)|2026年新設

2026年改定で新設された減算(注15)。特定の医療機関に立地依存した薬局の所定点数から15点を減算します。注3・4と注5〜8・12〜15に規定する点数を合算した結果が3点を下回る場合は、3点を最低保証として算定します。

後発医薬品調剤減算(−5点)|継続

後発医薬品の調剤割合が低い薬局に適用。月600回超の薬局が対象(月600回以下は除外)。2026年改定でも継続します。

【廃止】後発医薬品調剤体制加算

廃止区分2024年点数代替加算(2026年)
後発医薬品調剤体制加算121点地域支援・医薬品供給対応体制加算1(27点)
バイオ後続品調剤体制加算(50点)
後発医薬品調剤体制加算228点
後発医薬品調剤体制加算330点

後発品のデフォルト調剤化が浸透し「加算」としての意義が薄れたため廃止。代替として後発品8.5割要件に加え医薬品安定供給体制を評価する加算1(27点)が新設されました。

分割調剤の算定

分割の種類算定方法
長期投薬(14日超)で薬剤保存困難等による分割2回目以降:1分割調剤につき5点(薬学管理料は調剤管理料・服薬管理指導料・外来服薬支援料2を除き算定不可)
後発医薬品の初回服用に伴う分割2回目の調剤に限り5点
医師の指示による分割(注11)所定点数(調剤基本料+加算+薬学管理料)を分割回数で除した点数を1分割調剤につき算定

用語解説

「処方箋集中率」とは

特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数を、当該期間に受け付けた全処方箋の受付回数で割った値。

計算式:集中率 = 特定医療機関の処方箋受付回数 ÷ 全処方箋受付回数

以下の処方箋は分子・分母の両方に含めません:

  • オンライン服薬指導を行った処方箋
  • 同一グループの保険薬局の勤務者とその同居または生計を一にする家族の処方箋

「同一グループの保険薬局」とは

以下のいずれかに該当する保険薬局を指します:

  1. 保険薬局事業者の最終親会社等
  2. 保険薬局事業者の最終親会社等の子会社等
  3. 保険薬局事業者の最終親会社等の関連会社等
  4. ①〜③の者と保険薬局の運営に関するフランチャイズ契約を締結している者

グループ勤務者には役員・本社間接部門スタッフも含みます(H30疑義解釈 問1)。

「医療資源の少ない地域」とは

基本診療料施設基準通知の別添3の別紙2で規定されている地域。中学校区(学校教育法施行令第5条第2項に基づく区域)を単位として判定します。

疑義解釈 Q&A|H28〜R6 調剤基本料 算定項目別 全網羅

区分判定・新規指定時の取り扱い

Q(H28 問1):グループ内受付回数4万回超のグループが新規開設した薬局は、新規指定時から調剤基本料の区分を届け出てよいか?

A:貴見のとおり。3.5万回超・40万回超・300薬局以上の場合も同様。(R4疑義解釈 問・H28疑義解釈 問1より改定)


Q(R6 その3):令和6年8月に新規指定を受ける場合と令和7年4月に新規指定を受ける場合、同一グループ内の薬局数はそれぞれいつの時点で判断するか?

A:指定の日の属する月が5月〜12月であれば当年4月末時点の、1月〜4月であれば前年4月末時点の同一グループの薬局数(当該保険薬局を含む)で判断する。①②いずれも令和6年4月末時点の薬局数で判断することになる。(R6疑義解釈 その3)


Q(H28 問2):区分変更がない場合、実績判定ごとに施設基準を再届出する必要はあるか?

A:不要。ただし区分が変更になった場合は速やかに届け出ること。


Q(H28 問3):既存薬局が別グループに合流し、調剤基本料3の要件に該当した場合、年度途中でも変更届が必要か?

A:不要。調剤基本料は4月1日〜翌年3月末まで適用。次年度の区分は当年3月1日〜翌年2月末の実績で判断し、翌年3月中に変更届を行うこと。


Q(H28 問4):グループ内の受付回数計算で、前年3月1日以降に所属した薬局については、グループ所属以前の期間も含めて計算してよいか?

A:グループ所属以前の期間も含めて計算する。


Q(H28 問9):注1ただし書の特例除外要件「薬剤師1人当たり月100回以上の算定」とは、患者100人という意味か?複数回来局の場合は複数回カウントしてよいか?

A:患者数ではなく実際に算定した回数として計算すること。

複数処方箋の同時受付・80%算定

Q(R2 問2):複数の保険医療機関の処方箋を同時にまとめて受け付けた場合、2回目以降は80/100の点数となるが、「同時にまとめて」とは同日中の別タイミングで受け付けた場合も含むか?

A:含まない。同時に受け付けたもののみが対象。


Q(H28 問13):集中率の計算において、受付回数に数えない処方箋を除いた受付回数を使ってよいか?

A:貴見のとおり。

特別調剤基本料・医療資源の少ない地域

Q(R2 問1):注1ただし書の施設基準(医療資源の少ない地域)と注2の施設基準(特別調剤基本料)の両方に該当する場合、どちらを算定するか?

A:必要な届出を行えば、注1ただし書に基づき調剤基本料1を算定できる

地域支援・医薬品供給対応体制加算(旧:地域支援体制加算)の施設基準

Q(H30 問1):同一グループの保険薬局の勤務者には役員も含まれるか?間接部門(本社スタッフ等)も含まれるか?

A:役員を含める。また間接部門の勤務者も含まれる


Q(R2 問4):地域支援体制加算の施設基準における「地域の多職種と連携する会議」とはどのような会議が該当するか?

A:以下のような会議が該当する。

  • 介護保険法第115条の48で規定され市町村または地域包括支援センターが主催する地域ケア会議
  • 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条第9号に規定するケアマネージャーが主催するサービス担当者会議

Q(R2 問6):調剤基本料1算定薬局で注4または注7の減算規定に該当する場合、地域支援体制加算の実績要件は調剤基本料1の基準が適用されるか?

A:調剤基本料1の基準が適用される(R2疑義解釈 問6)。


Q(R6 問4):改定前の地域支援体制加算の届出薬局で、調剤基本料の区分が令和6年6月から変更となる場合、新加算の経過措置の適用はどう考えればよいか?

A:変更後の調剤基本料に対応した新加算の施設基準の経過措置が適用される
例:令和6年5月時点で調剤基本料1+旧加算1の届出薬局が令和6年6月から調剤基本料2に変更→新加算3または4の施設基準の経過措置が適用


Q(R6 問5):地域支援体制加算の施設基準「48薬効群の品目を取り扱うこと」について、48薬効群の医薬品全てを備蓄しておく必要があるか?

A:そのとおり。購入を希望して来局する者の求めに応じて適切な医薬品が提供できるよう、薬局に必要かつ十分な品目を常備している必要がある。


Q(R6 問2):地域支援体制加算等の施設基準において、地域の行政機関または薬剤師会等を通じて情報を周知することとされているが、具体的な周知方法は?

A:地域の住民・行政機関・保険医療機関・訪問看護ステーション・福祉関係者等が把握しやすいよう、市町村や地区の単位で整理し周知すること。
周知すべき情報(地域支援体制加算):休日・夜間対応できる薬局名・所在地・対応可能日時等。


Q(R6 問10):輪番制に「年1回当番として」参加する場合でも休日・夜間対応体制の要件を満たすか?

A:満たさない。休日・夜間対応の具体的な頻度は地域の実情に応じて判断するが、年1回では継続的な対応体制とはみなされない。


Q(R6 問11):患者宅で残薬調整等を行った場合、在宅移行初期管理料を算定したとき、外来服薬支援料1相当の業務として地域支援体制加算の実績要件に含めることができるか?

A:できない。在宅移行初期管理料は地域支援体制加算の実績要件に含まれない。

分割調剤の算定

Q(H30 問3):3回分割指示で、1回目は時間外加算対象・2回目は非対象・3回目は時間外加算対象の場合、どのように算定するか?

A:それぞれの分割調剤を実施する日に、分割調剤をしない場合に算定する点数(調剤基本料・加算・調剤料・薬学管理料の合計)の3分の1を算定する。時間外加算の要件を満たす調剤回には当該加算も含めて計算する。


Q(H28 問14):同一医療機関の複数診療科処方箋を同時受付した際、ある診療科は分割指示あり、他は分割指示なしの場合の算定は?

A:分割指示の処方箋として1回・分割指示のない処方箋として1回と別々に受付回数をカウントする。なお、このような事例については分割調剤の妥当性を確認し、医師に疑義照会するなど必要な対応を行うこと。


Q(H28 問16):医師の指示に伴う分割調剤の2回目調剤時に残薬・副作用が確認され、疑義照会で処方内容が変更された場合、重複投薬・相互作用等防止加算の算定は可能か?

A:算定可能。ただし当該分割調剤時に算定できる点数は、重複投薬・相互作用等防止加算等を含んだ技術料合計の2分の1または3分の1に相当する点数を算定する。

2026年改定が薬局収益に与える影響

一般薬局(調剤基本料1)への影響

調剤基本料1が45→47点(+2点)。月1,800処方の薬局では:

  • 月:+2点 × 1,800回 = +3,600点(+3,600円相当)
  • 年:+43,200点(+43,200円相当)

さらに地域支援・医薬品供給対応体制加算2(59点)を算定できれば、旧地域支援体制加算1(32点)比で+27点/処方の大幅増収。後発品体制を整えつつ地域貢献実績を積み上げた薬局は、トータルで大きなプラスになります。

後発品体制加算廃止の影響と対応策

旧・後発医薬品調剤体制加算3(30点)を算定していた薬局は廃止により一時的な減収になります。対応策:

  • 地域支援・医薬品供給対応体制加算1(27点):後発品8.5割以上+安定供給体制で算定可
  • バイオ後続品調剤体制加算(50点):バイオ後続品の調剤実績があれば算定可

大手チェーン・敷地内薬局への影響

調剤基本料3は+1〜2点の小幅引き上げにとどまる一方、地域支援・医薬品供給対応体制加算の高額区分(59点・67点)は調剤基本料1薬局のみ算定可。特別調剤基本料Aは5点のまま据え置き。改定の恩恵は地域に根差した一般薬局に集中しており、チェーン・敷地内薬局との収益格差は拡大傾向にあります。

まとめ:令和8年 調剤基本料改定 7つのポイント

  1. 全区分で1〜2点引き上げ(特別調剤基本料を除く)
  2. 地域支援体制加算→地域支援・医薬品供給対応体制加算に名称変更・区分再編(最大67点/加算1新設で後発品体制も評価)
  3. 後発医薬品調剤体制加算(21〜30点)廃止→地域支援加算1(27点)・バイオ後続品加算(50点)に代替
  4. 門前薬局等立地依存減算(−15点)新設:立地依存型薬局の収益に直接影響
  5. 在宅薬学総合体制加算1が15→30点に倍増:在宅対応体制の評価が大幅拡大
  6. 電子的調剤情報連携体制整備加算(8点・月1回)に一本化(旧・医療DX推進体制整備加算の3段階制から再編)
  7. 高点数の加算(地域支援加算2・3)は調剤基本料1薬局のみ対象:一般薬局優遇・チェーン格差拡大

調剤報酬 全体マップ(2024年vs2026年比較)に戻る

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この記事を書いた人

現役調剤薬局薬剤師。収益構造と調剤報酬データをもとに、薬剤師の年収・転職判断を解説しています。

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